1962年のワインをもとめて、シャブリへ

今回の渡仏のいちばんの目的は、
シャブリ訪問でした。

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久しぶりのシャブリ。
3回目の訪問です。

去年の被災地支援青空レストランにも参加してくださった
シャブリのワイン生産者、フランソワ・セルヴァンさんを訪れ、
一緒にワインを飲むのが今回のミッション。


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パリから列車で1時間半ほど。
最寄りの駅まで、セルヴァンさんが迎えにきてくださいました。

着いた日は、どんよりと重い空に、雨。

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まずは、カーヴを見学させていただきました。

シャブリのワインは、
ステンレスタンクだけを使って発酵させることが多いのですが、
セルヴァンさんは、昔ながらの造り方も実践したいと、
樽も使って発酵、熟成をさせています。

まだ樽で熟成中の、去年のワインをまずは試飲。

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樽が並ぶカーヴの片隅には、
古びた工具が並べられた、趣のある棚が。

ワイン造りだけでは生計をたてるのが難しかった時代、
セルヴァン家は、ワインの樽作りも兼業で行っていたのだそう。
そのときの工具が、そのまま並べられていました。


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ステンレスタンクのワインも試飲させてもらいました。
樽か、ステンレスタンクか、畑の区画ごとに、個性がより生かせるほうを選んで
使うのだそう。


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少し前に瓶詰された2013年、
その前の2012年も比較試飲させていただきました。

こうやって同時に味わうと、
区画ごとの違い、年の違いが
手に取るようにはっきりわかります。


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ここからは、セルヴァンさんの自宅の個人カーヴに移動。
2人の息子さんも合流して、
さらにテイスティングは続きます。


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ワインのお供に出してくださったのは、
スライスしたコンテとアンドゥイエット。
アンドゥイエットは、豚の胃の腸詰で、
シャブリの名産品の一つです。
ちょっとクセのある香りが特徴的なのですが、
そのままスライスして食べたのはこれが初めて。
焼いて食べるよりも香りが抑えられるので、
より親しみやすいかも?
コンテとの相性ばっちりでした。


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メインのワインは、こちら。
Chablis Monteé de Tonnerre 1962年

50数年の時を経て、熟成しつつも
まだまだみずみずしく、溌剌とした味わい。


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62年は、セルヴァンさん、そして岩井さんの生まれ年のワイン。
年に数回は日本を訪問されるセルヴァンさんが、
一緒に飲みましょう、と、岩井さんと約束されていたこのワイン、
ようやく一緒にグラスをかたむけることが叶いました。

「10年ごとに1本ずつまた開けましょう」と、セルヴァンさん。
あと11本あるそうなので、
110年は大丈夫…?!


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前日までの悪天候がうそのように、
翌朝は、快晴に恵まれました。


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朝日があまりに気持ち良くて、
朝からシャブリの町を散歩。
雲一つない青空です。

前日には、「明日も一日雨の予報で・・・」とセルヴァンさんから聞き、
「シャブリでどしゃぶり?」という岩井さんのだじゃれ
(「だ」じゃれではなく「お」しゃれだといつもたしなめられますが(笑))を
必死でセルヴァンさんに説明したのですが、
幸いにもその言葉は使わなくてすみました(^^;)。

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パリの街とは違う、地方の町の小道。
何気ない風景にも、吸い込まれるような魅力があります。


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シャブリの象徴ともいえる、教会。
有名生産者のワインのラベルにも描かれていますが、
ワイン畑からこの教会を眺めると、
時間を知らせてくれたり、
きっと心のよりどころになっているんだろうなぁと
しみじみと感じます。


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町は、1時間も歩けばほぼ網羅できるくらいのサイズ。
道路の先に見えるのは、グランクリュの畑です。


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セルヴァンさんに案内いただき、
そのグランクリュの畑のさらに上にある、小高い丘の上まで連れて行ってもらいました。
ここから見ると、シャブリの町を中心に広がるブドウ畑の形状や、
微妙な起伏、太陽の当たり方まで、手に取るようにわかります。


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実際に彼の畑にも連れて行ってもらいました。
ブドウは、芽吹き、枝を伸ばし始めたところ。

同じこの土地、同じブドウ品種で作っていても、
区画一つで個性の違うワインが出来上がる、
ワインって本当におもしろいんですよ、と、セルヴァンさん。


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さて、今年のブドウは、
いったいどんなワインになるのでしょうか・・・?



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パリのおうちごはん

フランスの思い出話、もう少し続きます。

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パリでは、アパルトマンならではの暮らすような滞在を
ぜひ体験していただきたくて、
毎日のごはんは、私のお気に入りをできるだけたくさん並べてみました。

朝は、お気に入りのパンやさんに開店時間にかけこみ、
クロワッサンを調達。
大好きなコーヒー屋さんでひいてもらった豆でコーヒーを淹れ、
マルシェで買ったベリーと一緒に。


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フランスのヨーグルトは大のお気に入り。
今回初めて買ったサヴォアのヨーグルト、
思った以上においしくて、2回買いにいきました。


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気軽なランチには、近所の肉屋さんでブーダンノワールを買って。
皮をパリッパリに焼くのが、ポイントです。
とろとろにソテーした洋なしがソース代わり。
ここのブーダンノワール、
行きたいところが閉まってして、近所だから・・・と買ったお店だったのですが、
今まで食べた中でトップクラスのおいしさでした。


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そして、今回かなり運命的な出会いがあった、お肉屋さん。
Yve-Marie LE BOURDONNEC
もともとパリ郊外にあったのですが、そのころから有名なお肉屋さんで
そのとき働いていた三ツ星レストランでも、ここの肉を扱っていました。
熟成肉ブームですっかりスターになり、
今はパリ市内にも数軒お店があります。

1月の渡仏の際、帰る日の散歩で偶然ここのお店にたどり着いてしまい、
買っても食べる時間がないからと、悔しい思いをしたお店。
絶対また来るから、と話をしたら、エコバッグをプレゼントしてくださったのでした。
日本にも、テレビ番組の取材で何度か来日しているイヴ・マリさん。
今回は、エコバッグを握りしめてふたたび訪問。


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お店には、相変わらず見るだけで「おいしそう・・・!」なお肉がディスプレイされています。
お肉の扱いはもちろんのこと、こういう見せ方もすごいなぁと思います。


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熟成肉もたくさん並んでいました。

イヴ・マリさんがいらっしゃったので、
前回、また来るからと言ってエコバッグをもらったから、再び戻ってきたことを伝えたら、
ちゃんと覚えてくださっていました。(うれしい・・・!)

ご案内している天ぷらやさんをご紹介しようとしたら、
イヴ・マリさん、
「そういえば、この間取材で日本に行ったとき、銀座で連れて行ってもらった天ぷらが
本当においしくてね、感動だったよ・・・」と、天ぷらの話に。

どこのお店だったか覚えていないけれど、
写真は撮ったと、揚がった天ぷらの写真を見せてくださったのですが、
見れば見るほど
「あれ、これうちの店じゃ・・・?」と、天ぷらいわ井さん。
偶然にもイヴ・マリさん、
日本で一番感動した天ぷらやさんとパリで再会!


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お店のショーウィンドゥに、日本酒の樽など和風のものがたくさんあるなぁとは思っていたのですが、
よくよく見ると、いわ井さんの屋号の入ったてぬぐいも、ちゃんと飾ってあったのでした。
その場にいた全員が、このミラクルに感動・・・!


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今回は、ちゃんとお肉も買えました。
アパルトマンの火口とフライパンでもおいしく焼けるお肉の中から
紹介してもらったのはこちら。


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早速アパルトマンでソテー。
やさしく表面を焼いて、休ませて・・・・。


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なんとかいい感じに焼き上げることができました。
付け合せはシンプルに、でも贅沢に。
季節のモリーユ茸をバターでソテー。
マイユの非加熱フレッシュマスタードを添えて。
う~ん、おうちごはん、最高でした!

マルシェごはん

大好きなマルシェ(朝市)をぜひご紹介したい、と
お気に入りのIENA近くのマルシェにも足を運びました。


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パリの各地に曜日ごとに朝市がたちますが、
エリアによって雰囲気がずいぶん変わります。
IENAのマルシェは、高級住宅街、16区にあってお値段ちょっと高め。
でも質の高い食材がちゃんと手に入るマルシェです。

いつもたくさんの人で込み合っているのですが、
スクールバカンス中だったからなのか、
比較的人もお店も少なめでした。


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この季節の楽しみは、春のフルーツ。
いちごはこちらでも今が旬。
種類ごとに味わいがちがうので、いろいろ試したくなります。
これはマラ・デ・ボワという種類。


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そしてこちらはガリゲット。
甘みと酸味のバランスがよくて、大好きな品種。
口いっぱい、ほおばおりたい~!!


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今回、パリで天ぷらを揚げるという企画があり、
そのための食材も市場で探しました。
日本ではなかなか体験できない食材もいくつか。
まずこちらは、的鯛。
フランス料理では、高級料理になりますが、
日本料理ではあまり目をむけられない魚。
使ってみたら絶対面白いに違いない!と、セレクト。


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これは、日本ではヒメジと呼ばれる魚。
皮に香ばしい香りがあります。


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そして、カエル!
ももを食べるのですが、こちらも天ぷら、初挑戦!


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カメラの調子が悪く、
天ぷらの会の写真がないのですが、
こんな感じでタネが揃いました。
天ぷらの新たな境地です・・・!


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借りていたアパルトマンでのおうちごはんは、もっとシンプルに。
毎度のメニューですが、
大好きなチェボーさんの野菜で、グリーンサラダ。


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たっぷりのムール貝はエシャロットと一緒に白ワイン蒸しに。


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花を飾って、ワインも添えて。
シンプル、だけどとっても豊かなテーブルでした。


ランジス市場見学

食のプロの初来仏ということで、
いつもお世話になっているル・コルドンブルーパリ校の元先生、
パトリック・テリアンシェフが、パリの台所、ランジス中央市場の見学を提案してくれました。

学校に通っていたときに、一度見学に訪れたきり、
久しぶりの訪問です。

到着翌朝4時出発で、テリアンシェフの車で市場に向かいます。


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ランジス市場は、東京でいうところの築地市場。
もともと、パリの中心地にあったのですが、
1969年に移転して今は郊外に。
パリ市内から車で15分くらいのところにあります。

234haという広大な土地に、魚、肉、野菜、フルーツ、花、フロマージュの部門に分かれて
約1180もの会社が入って取引きしているという、巨大市場。

写真は、魚部門の建物内。
大きな倉庫のような空間です。
築地市場ももうすぐ移転が決まっていますが、
こんなふうになっちゃうのかな・・・?と思いをめぐらせてみたり。


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魚部門は午前3時くらいにこないと、一番のものは見られないよ、と言われました。
我々が到着したころにはそろそろ片付けも終盤。
でも、ヨーロッパらしい魚がまだたくさん並んでいました。
写真は、Colin。タラの一種です。


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次は肉部門へ。
肉の扱いに関しては、やはりヨーロッパは規模が違うなぁと改めて思います。
ずらりとつるされているのは、牛肉。
棚には仔羊。


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こちらは、鶏肉の最高峰、ミエラルのブレス鶏。
頭つきは鮮度も質もいい証。
大切な人の贈り物にもされるくらいです。


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野菜部門に移ると、今が旬のホワイトアスパラが
大量に積まれていました。
パッケージの地図を見る限りでは、
どうやら南西地方あたりのホワイトアスパラのようです。


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こちらはラディッシュの箱。
たくさん並んでいると、キャンディのよう?


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色とりどりのトマトは、
きれいに箱詰めされて、まるでデザイン画のようでした。


だいたいの飲食店は、この市場を通して食材を仕入れるのですが、
日本と同じで、生産者から直接仕入れるお店も最近は増えていて、
取引量は昔よりも減っているのだそう。

とはいえ、車でもぐるりと回るにはずいぶん時間のかかる広大な市場、
食の国の偉大さを改めて感じました。



春のパリ


少し間があいてしまいましたが、
先月ふたたびフランスに行く機会をいただきました。


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今回は、お世話になっている天ぷらやさんご夫妻の初めての渡仏の
アテンド通訳(という名目でついていっただけ?)という、大役をおおせつかってのお供。
4月のフランスは、本当に久しぶりです。

到着の前週までは、毎日20度を超える快晴だったはずが、
着いた日以降は毎日寒い雨の予報・・・!
雨のフランスも風情があっていいのですが、
やっぱり太陽のもとで新緑あざやかなフランスを見ていただきたいという思いから、
晴れを祈願しての渡仏。
結果は・・・。
毎日快晴とはいきませんでしたが、
写真のような青空も顔をのぞかせてくれる天気にも恵まれました。


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4月のフランスは、花盛り。

街路樹のマロニエは、赤や白の美しい花を空に向かって咲かせています。


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おうちの軒先には、美しい藤の花。


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リラも、華やかな香りとともに
可憐な花を見せてくれていました。


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リラの花は、市場でもたくさん売られていました。
切ってしまった枝は、上手に生けてもなかなか日持ちしないのですが、
それでも買いたくなる気持ち、わかります・・・!


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こぼれんばかりのコデマリも。


上手に撮れた写真が一枚もなかったのですが、
パリから一歩出ると、周りの畑には
菜種油用に育てられている菜の花が、
一面黄色いじゅうたんのように広がっていました。


5月6月になると、今度はバラなども咲き始めて
さらに花の季節が続きますが、
4月のパリは、長い冬を越えてようやくやってきた春を、街中が喜んでいるかのようでした。


プロフィール

関岡弘美

Author:関岡弘美
雑誌等でレシピを紹介しながら
自宅での料理とワインの教室を主宰しています。
料理、お菓子、ワイン...
日々思うことをつれづれと。

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