ヴァンダンジュ体験記 Domaine de la Taille aux Loups

今回の渡仏の一番の目的
ヴァンダンジュ(ブドウ収穫)に参加してきました。

向かった先は、ロワール地方。
パリから車で3時間くらいのところ、
Montlouis-sur-LoireのDomaine de la Taille aux Loupsを訪問しました。

このドメーヌは、
2年前、初めてロワールを訪れたときに立ち寄った
トゥールの街のワインやさんで勧められて買ったのが
初めての出会い。

そのとき、とても印象的だったので
ずっと覚えていました。

今回は、仲のいいコルドンブルーのシェフが、
ここのドメーヌのオーナーと友人だということで、
直接紹介してもらって参加することに。

DSC_0293.jpg

訪問したのは、ヴァンダンジュが始まって4日目。
収穫に参加しているのは、
日雇いで働いているsaisonierたち。

DSC_0298.jpg

Montlouis-Sur-Loireのワインには辛口~甘口があって、
全てChenin Balnc100%で作られます。


DSC_0289.jpg

ブドウの収穫には、とてつもなく徹底したこだわりが。
今日が収穫のリミット、という完全に熟した房だけをとって
2週間かけてすべてを収穫するというのです。

収穫を手伝わせてもらおうと思っていたのですが、
どれが今日とっていいブドウかを見分けるのは難しいので、
見るだけになりました・・・。

DSC_0314.jpg

収穫したブドウは選果台にあけられ、
傷んだところを丁寧に取り除いていきます。

これならやってみてもいいよ、と言われ
選果作業を手伝わせてもらうことになりました。
運ばれてきたブドウを、一つ一つチェックし、
剪定ばさみできれいなブドウだけにしていきます。

この、髭とサングラスのムッシュが
ドメーヌのオーナー、Jacky BLOTさん。

最初はとっつきにくい、ちょっとこわい感じのする人でしたが、
とても優しく、何でも教えてくれて
そして、ワインに対して熱い情熱を持った人でした。

DSC_0309.jpg

見本にと見せてくれたブドウです。
右が、傷んでカビがついてしまったブドウ。
紫色になってかびたところだけを取り除きます。
左は、貴腐菌がついて、糖分が凝縮したいいブドウ。
試食させてもらったら、
貴腐のついたブドウは、干しブドウのように
甘みがぎゅっと凝縮していました。


DSC_0321.jpg

途中で、甘口ワイン用のブドウ畑も見せてもらいました。
立派なブドウの木は、樹齢70~80年の古木。
一つ一つのブドウにエキスを凝縮させるために、丁寧に剪定し、
1本の木になるブドウの房を、8つにまで絞っています。


DSC_0364.jpg

収穫は夕方17時に終了。
「君たちのおかげで、予定より1時間早く終わったよ」と
ムッシュからひと言。
選果作業を手伝い始めた私たちの仕事が
意外にも戦力になったようでした。

戻ってからの作業もみせてもらえることになり、
斜面を利用した3階建ての小屋へ。


DSC_0336.jpg

ここは小屋の屋上部分。
小屋の反対側から普通に道を歩いてくると、1階の高さにあります。
車で運んできたブドウを、
どんどん放り込んでいきます。


DSC_0341.jpg

その1階下がこちら。
上から入れたブドウはこの中に入っていきます。
このプレス機で、一気にブドウは圧搾されて
ジュースになるのです。


DSC_0352.jpg

絞ったばかりのジュースをいただきました。
これだけで、すでにおいしい!!
ぐっと甘みがあり、すがすがしい香りもあって
これがワインになる日が
待ち遠しくなりました。


DSC_0362.jpg

絞ったジュースは、
さらに下の階にあるタンクへ。

その下の階には、自然の洞窟を利用したカーヴがありました。
このドメーヌでは、ビオのブドウ栽培をしているのですが、
醸造面でも自然なつくりを実践していて、
発酵も酵母を添加せず、自然界に存在する酵母を取り込んで
発酵させるのだそう。



DSC_0330.jpg

戻って、ワインの試飲もさせてもらいました。
ドメーヌには、とても立派なテイスティングルームも。

DSC_0332.jpg

これが、彼の作るワインのラインナップ。
泡ものから始まって、
Montloius-sur-Loireの辛口~甘口、
Brougeuilも畑違いを全部
畑の場所や、ワインの違いを説明しながら出してくれました。

一緒に手伝った収穫に、見せてもらったカーヴ、
そしてワイン。
彼の話を聞きながら、
これだけワインに対して熱い思いを持ち、
こだわりを持っているからこそ、
彼のワインはおいしいんだな、としみじみ思いました。

最後に、ワインを買って帰りたいとお願いした私たちに、
在庫がなくてプライベートワインを出してきてくれたムッシュ。

本当にお世話になりました!


スポンサーサイト

偉大なボルドーに出会う

lesCapricedelinstant.jpg

パリでいつも通っていたワインやさんが
いくつかあります。

その中の一つであり、一番相談に乗ってもらっていたのがここ、
Les Caprice de l'instant


バスティーユ広場のすぐそばにあります。

Raphaele.jpg

お店に行くと、いつも
彼、ラファエルが、温かく迎えてくれます。

たいてい、次に仕入れるワインや、購入を迷っていたお客さんのために
試飲で開けたワインがあって
それを何種類も飲ませてくれるのです。

置いているワインは、面白い物ばかり。
彼がいいと思った小さくても素晴らしい造り手のものや
偉大なワインはもちろん、
そのミレジムの幅もかなりのもの。
パリのワインやさんには、
フランスじゅうのおいしいワインが集まってくるので
たいていのワインは見つけられるのですが、
だいたい若い年のものしかおいていないので、
ここのように、古いワインに出会える機会は
かなり限られているのです。


今回は、
ちょうどお店でワインの試飲会があると聞いて
早速申し込んで参加しました。

今回のテーマは、
「今飲んでもおいしい2004年の偉大なボルドー」




1003Bastille_5.jpg

飲んだのはこちら。

全てブラインドで飲んで、コメントや点数をつけるという会だったのですが、
私と友人以外はみんなワイン通のフランスのおじさまたち。
一人グラス2つで、
あけないと次を注いでもらえないこともあって、
飲んだことがないワインが多い私たちは
毎回こっそり答え合わせをさせてもらいました。

Chateau Margaux、Chateau Cheval Blancをはじめ
普段口にできないワインがずらりと並んで
それだけで興奮!

まだまだ若いワインをあけるということで
ラファエルは20時からの会のために、朝10時半に全て抜栓したらしいのですが、
若々しくもとても香り高く、味わい深いワインたちに、
感動の嵐でした。

ただ、初めて飲んだChateau Margauxは、その中では
あまり香りが立ち上らず、味わいもいまいちぱっとしなかったので
なんだか期待を裏切られた気持ちでした。

試飲会の後、申し込んでいたのに参加できなかった友人のために
ラファエルが飲み残しの入ったボトルを全部託してくれたので
持ち帰って夜中に友人宅で目隠し試飲会を再開。
すると、お店ではいまいちだったChateau Margauxが
とても華やかに香り、ぐっとくる味わいになっているではありませんか!

やはり偉大なワインは、
待たなければならないんだ、と
改めて思った瞬間でした。

その会で全員がおいしい、と言ったワインは
他のワインが朽ちていく中で、
次の日になってもその味わいを変えず、
生き生きしていたことも
とても印象的でした。

普段手に入るレベルでの
おいしいワインを探すことが多い中、
やはり偉大なワインは偉大なのだと
思い知らされた夕べでした。


お菓子屋さんめぐり

今回も少しだけ
お菓子を食べてきました。

新しいお店を開拓するというよりは、
好きなお店の味をもう一度確かめたり、
新しいラインナップを試したりすることのほうが多いです。


Angelina_1.jpg

今回久々に足をのばしたのが、
アンジェリーナ。
日本のデパ地下でもすっかりモンブランはおなじみですが、
昔っからここのモンブランは、大きくて
ものすごく甘くて、それがまた有名でした。

今年の春、ピエールエルメから来た新しいシェフパティシエ
セバスチャン・ボーエル氏が就任して
アンジェリーナのデザートが変わった、と聞いていたので
一度行ってみようと思っていたのでした。


Angelina_4.jpg

選んだの、こちら。
見た目は’Ispahan’のマカロンのケーキと
おなじみモンブラン。

マカロンのほうは、フランボワーズとすみれの組み合わせが
エレガントでした。
モンブランは、こくのある栗の味が
しっかりと伝わってきました。
以前までのモンブランは、甘くて甘くて、栗の味よりも
砂糖の味しかしなかったので、
あ、本当に変わったな~、と実感。
でも、作り方の一つ一つの工程を丁寧に見直しただけで
根本的なルセットは変えていないのだそう。




pain de sucre_1

以前にスタージュをしていた
pain de sucreにも、挨拶がてら新作を買いに行ってみました。

シェフもマダムも、相変わらず元気。
厨房も忙しそうでした。


0929paindesucre.jpg

ヴェルヴェンヌのムース
ミントとショコラのエクレール
ベリーヌ
マカロン3種

ヴェルヴェンヌのムースとアプリコットの組み合わせは
優しくて好きな味でした。
この形は、ココナッツのムースとブルーベリーの組み合わせしか
以前はなかったのですが、
またバリエーションが増えたみたい。

エクレールは、ミントとショコラそれぞれで出しているものを
合体させたようで、そのまんまの味でした。
ミントは本当にフレッシュのミントの葉をたっぷり使って
香りを出しているので、混ぜないでそのままが
やっぱり私は好きかも。

ヴェリーヌは、あたりはずれが大きいのですが、
これは私にはちょっとはずれでした。
イチゴとアンジェリックの組み合わせは悪くないから
期待したんだけれどな。

マカロンは前よりもさらに
繊細というかはかない味になったかな・・・・・。



2008sepLADUREE.jpg

マカロンは、やっぱり
王道ですがラデュレが一番好きです。
食べるときまで美しい形を保っているのに
口に入れたとたんにほろりとくずれて溶けていく食感と、
上品な味わいが私の好みに合っています。

マドレーヌ寺院近くの本店に行ったらとても込んでいて、
途中で並んでいた順番を店員さんが勘違いして
大幅にぬかされ、待つ羽目になってしまいました。
ようやく自分の番がきて
「本当は私のほうがあの人たちよりもずいぶん前だったんだよ
別にもういいんだけどね」と
一応フランスなので言っておいたら、
最後に店員のお兄さんが
「マカロンを一つ試食しませんか?」と声をかけてくれて
「さっきは本当にごめんなさいね」と
こっそりあやまってくれました。

やっぱり、ラデュレは素敵だ・・・。


PierreHerme.jpg

王道続きでエルメも行きました。
ケーキのほうは、
ビスキュイの上に、ホワイトチョコでコーティングされた
キューブが3つ。
中は、パッションフルーツと、抹茶、マロンの3種のムースが
層状になっています。
面白い組み合わせが、当たり前のようにうまくまとまっていました。

気になっていたのは、
ワサビのマカロン。
え!?ワサビをどうするの・・・?
と興味津々だったのですが、
それほど強すぎず、あと口に「あ、わさびだったんだな」と
ほんのり感じるようなやさしい味わいでした。
それにしても斬新。


1002beauetbon.jpg

お店の写真がどこかへ行ってしまったのですが、
これは、15区のbeau et bonで見つけたもの。

相変わらず他にはない興味深いものが
所狭しと並んでいました。

いちじくのシロップはぜひ秋のお菓子に使ってみたいな。
ローズのシロップは、いろいろなものを見てきましたが
これは完全にナチュラルな花びらからの色だけで
こんなに濃い色が出ているのだそう。
まだ使っていないので、楽しみです。

1001ACABOT_6.jpg

そして、
前回結局行けずじまいだった
Denise ACABOTさんのコンフィズリーへ。

彼女のおしゃべりもこの店のポイントの一つだから
たっぷり時間をとって出かけるように、と
雑誌でも見ましたが、
本当に、ずーっとお菓子のことをいろいろと教えてくれました。



1001ACABOT_2.jpg

見ているだけでもかわしいパッケージに入ったお菓子たち。
ついつい、衝動買いをしてしまいたくなります。


1001ACABOT_8.jpg

もっと欲しかったのだけれど、
厳選して選んだのがこちら。

le Rouxさんのキャラメルペーストは、
去年Salon du choolatで見つけてすっかりはまってしまったので
また購入。

アンジェリックとBERNACHONのショコラのパウダーは
お菓子作り用に。

Nougat Fouqueのヌガーは、
お試しで小さいパックのを買ったのですが、
これは失敗した!
あまりにもおいしくて、
あっという間になくなってしまったのです。
ここのヌガーは、プロヴァンスの作り手さんのものなのですが、
メインの材料になるハチミツにこだわっていて、
フレッシュなハチミツがとれる9月から12月の間しか
ヌガーを作らないという徹底ぶりなのです。
またこの時期に来ないと、
このヌガーは買えないのか・・・。

ヌガーって、あまり好んで食べるほうではないのですが、
これだけは別格でした。
後口に残るハチミツは、とても繊細で
余韻がとても長いのです。
これならちゃんとしたサイズのを買っておけばよかった。

またいつか、食べられますように・・・。





秋のパリ

3月の帰国から
たった半年で戻ってきてしまいました。

6ヶ月ぶりのパリ。

2008秋のパリ_1

着いたときは、まだ9月だというのに
とても寒くて、街路樹もすっかり紅葉していました。



0929Neuilly_2.jpg


フランス人に聞いても、
もう冬が来たね、と急な冷え込みに
びっくりしているよう。

街を歩く人たちも、
コートにマフラーという人までいました。
でもそれくらい寒い!

私もついてすぐに風邪をひいてしまいました・・・・。



1008StEstache_1.jpg

今回の滞在の目的は、
2008年のワインのためのブドウ収穫に参加すること。
ぎりぎりまで収穫日が分からないので
いつ呼ばれてもいいようにと
1ヶ月の滞在を決め込んで、
パリにやってきたのでした。

6ヶ月ぶりのフランスは
不思議な感覚。
しばらく離れていたはずなのに、
まるで昨日もここにいたかのように
当たり前の生活が、ここにある。


0928Boulogne_4.jpg

コルドンブルーのシェフ、
仲のいいワインやのおじさんたち、
ホームステイ先のマダム、
働いていたレストランやパティスリーのシェフや仲間たち
久々に会ったみんなに挨拶に行きました。

街を歩いて、
週末はブローニュの森を散歩して。

街はすっかり、
秋です。


1013tourEffeil_1.jpg

イベントがあると衣装替えをする
おしゃれなエッフェル塔。
今年、フランスがEUの議長国になったのを記念して
ユーロモードにしたのだそう。
輝く星とともに、美しくブルーに
光っていました。



1ヶ月の渡仏

1ヶ月もブログをとめてしまいました。

9月の後半から、
また1ヶ月、フランスに行っていました。

向こうからブログを更新するつもりだったのですが、
インターネットの環境が整わず・・・・。

遅ればせながら、フランスでの様子を
少しずつご報告します。

その前に、お仕事のご報告。
日本を離れている間に
雑誌が出ました。


DSC_0009.jpg

ESSE11月号
100円おやつ特集

DSC_0008.jpg

bonmerci! クリスマス号
2009 カレンダー
ボンメルシィパック クリスマスケーキ
キッコーマンタイアップ
月刊化お知らせパンフレット


そしてもう一つご報告。

3月に帰国してから
こつこつ勉強していた
日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格試験に
無事合格しました。

2次試験はちょっと手ごたえがあやしかったので
どきどきしていたのですが
無事にとおって、ほっとひと安心。

これからも、精進していきたいと思います。


次回以降で、
フランス滞在のご報告をします~。





プロフィール

関岡弘美

Author:関岡弘美
雑誌等でレシピを紹介しながら
自宅での料理とワインの教室を主宰しています。
料理、お菓子、ワイン...
日々思うことをつれづれと。

料理教室のお問合せ、
お仕事のご依頼・お問合せは、
下のメールフォームよりお願いいたします。

詳しいプロフィールはこちら

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
09 | 2008/10 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク